元編集者のナゾとき☆日記

ミステリー系のTVドラマ・映画・漫画の感想や生活実感コラムをつれづれなるまま書きます。

file32「詐欺」に遭いそうになった日のこと。

最近、怪しげなメールが、スマホのアドレスに入るようになりました。今では「またかー」と思い、サクサク処理できますが、以前、この種のメールがきっかけで、困った経験があります。

あやうく詐欺?にひっかかるところだったエピソードを2件、ご紹介します。電話絡みとメール+電話絡みです。もう何年も前のことなので(だからこそ書ける)、手口は変わっている(たぶんもう「古い手口」に入る)と思いますので、参考に。

自分は「架空請求とか、電話詐欺なんて、無縁だ。ヨソごとだ」と思ってましたが、現実はそうでもなかった。自分でもびっくりしたのは、電話口での恫喝に対して、かなり自分がもろかったことです。

落語は「まんじゅうこわい」ですが、今どきは「電話(メール)がこわい」です。

 

●「おたくのご主人が、痴漢の容疑で、、」

これは、息子が通っていた私立中高一貫校の先生から聞いた話です。

その日は平日の午前中、先生の奥様が、かかってきた電話に応答したそうです。

「警察です。ご主人が今朝、痴漢の容疑で逮捕されました」。

「今なら示談にすることができます。どうしますか」と、立て続けに電話口の男が言ったそうです。すると奥様は・・

「ちょうど、夫がおります。代わりましょう」と。

先生が電話口で「代わりましたが、どういったご用件でしょうか」と答えた瞬間、電話が切れたそうです。

保護者会でこのオチまで聞いたところで、ようやく、場内には、ホッとしたような笑いが起こりました。

 

そう、たまたま平日の「研究日」で先生自身が在宅されていたからよかったようなものの、もし不在だったら。自分なら、どう対応したかな? と居合わせた保護者の多くが考え込んだと思います。

学校の先生が痴漢で捕まったら、、ほとんど「退場(謹慎、懲戒あるいは退職)」でしょう。教職あるいは公職でなくとも、民間企業に勤務するサラリーマンでも、痴漢行為はアウトです。冤罪だと主張しても、その証明はかなり難しいと聞きます。

それにしても。

息子じゃなくて、夫かー。訴求テーマは、高齢者世帯なら息子の失敗(オレオレ詐欺)で、中年世帯には夫の失敗かー。痛いところをついてくるとも言えるけど、もし電話に出た女性がクールに対応したら、どうなるのだろー。とかとか、想像しておりました。

 

内心、自分なら「クールな対応だって、できる」と思っていたのですが、、。

やがてそれは、過信だと、気づかされることが起こりました。

 

 

 

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「未払金があります」

ある日、私のスマホにメールがありました。「未払金のご請求について」とありました。私がバリバリ仕事していた時代で、「なんだ、そんな不名誉なことやるわけないじゃんか。失敬な」と、最初見た時はプリプリ怒りました。でも気になってつい本文を見ました。すると、未払金があり、その請求を代行している事務所のものだ、連絡乞う、ということでした。たまたま、平日に有給休暇を取ってぼーっとしていた昼間のことでした。

不審に思いつつ、そんなことがあってたまるかと思った私は、そのメール本文の最後にあった「加入電話番号」に、スマホから電話をしました。加入電話に連絡できるなら、ホンモノの請求なのかもと、思っていたところもあります。

「××でございます」と、相手は名乗りました。

「未払金の請求というメールをいただいたんですが」と、私。

「あー、そういうことでしたら、担当の者は今、席を外しておりますので、折り返しご連絡してもよろしいでしょうか」と相手。

電話を切って数分後、違う男から連絡がありました。

「お電話いただきまして、ありがとうございます。早速ですが、あなたには、サイトの利用について、未払金があります。滞納です」と、ドスの効いた男の声。

「え? それは、どこのものですか?」と私。「言えません」と男。「どこのか分からないんですけど」と繰り返す私。「このままでは、困ったことになりますよ」と男。「家族にも迷惑かけることになるよ」と続けて言う男。「会社にも迷惑かけるかも」とまた男。声がほんとに怖かったです。。こちらに考える隙や時間を与えないのです。

「でも、どこのか分からないので、教えてください」と、私は防戦一方でした。

すると「依頼先のことは言えません。個人情報ですから」と、男が答えました。

ーーーーー

その言葉に、少しだけ「あれ?」と思いました。

「私の連絡先だって、個人情報です。それをあなた方に明かした依頼先は、個人情報を流した訳ね。その依頼先を教えろって言う私の方が、フツーでしょ」と、私。

「甥が、弁護士やってるので(←これはホントの話)、私の代理人やってもらいます。今ここで電話することもできるし(註・自宅には、加入電話もある)。依頼先を言えないって答えなら、あなた方の事務所のことを調べてもらいますけど、イイですか?」とも。

男は「できるもんか!」と言って、突然、電話を切りました。

ふぅ。

この瞬間って、時代劇とか任侠映画だったら「てやんでぇ!」とか、誰かが負け惜しみっぽく言って立ち去って、残ったヤツが「ありゃあ、悪党の、いたちの、すかしっ屁だ(笑笑)」とか言って、呵呵大笑するシーンかもしれないけど、、、、。

その時、ダイニングテーブルの椅子に座ってた私は、しばらく立てませんでした。

なんも言えねぇ。

他愛もない日常生活に、ちょっとした事件が入り込むと、こんなにも疲れるもんなんだ、と思い知りました。

以来、ホントに電話が苦手です。

 

◆サシスセソ事件簿◆

file32「詐欺」に遭いそうになった日のこと

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サ行のキイワードに、言寄せて、綴ります◁

 

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