洋服を、お店で買わなくなって久しいJK(准高齢者)です。自宅に各種「セール」のご案内が来ることもなくなりました。
そもそもこのご時世なので、バーゲンセールは実施されてないのかな? 近所のスーパーでさえ「特別ポイントセール」をやらなくなった(客が多数押し寄せるため)くらいです。まして、ブランドが集合した形の「会場」で実施される大バーゲンセールなんて、やれないのかもしれません。
記憶にある限りでは、今よりもっと自粛が厳しかった冬ごろ、恒例バレンタインシーズンのチョコレート屋さんセール(高層ビル内の大きな会場がいつもの実施場所)が直前で中止されていました(セールを当て込んで、増産したはずのチョコレートはどうしたんでしょうね?)。お金はないけど、なんかセールって聞くだけで血湧き肉躍る(笑)私です。
▶︎洋服のセールは、密かに始まる◀︎
マイナーなファッション誌の編集部に、5年ほど在籍したことがあります。当時、センパイ女子からは「ファッション誌の編集者の名刺を持つ以上、ある程度(以上)のブランドの洋服を着る」こと、ブランドのファッションショウに招待された場合は「そのブランドの服か、(他ブランドなら)主張の激しくない=よそのブランドと分からない、黒めの服を着ていく」ことを厳命されました。
社内の個人ロッカーには、いくつかの服も入れてました。
洋服代がかかる(もちろん個人負担!)のは事実でしたが、お付き合いのある=誌面に取り上げたことのあるブランドなら、セールのご案内も数多くありました。たいてい「お得意様や関係者限定」+「プレスルーム」でのヒミツのセールだったので、数多くの洋服もそこでなんとか買えました。
当時のセールは、この「プレスルーム」を皮切りに、次はブランド全体で設営する特設会場(倉庫の場合もある)、その次が直営店や百貨店内の会場という感じで、広がっていきました。価格は、上代の2割3割引きはごくフツー、5割引きもありました。プレスルームでは、ショウ用に作られたサンプル(試作品)が9割引きなんてのもありました。これが人気で、取り合いでした。
▶︎値段のフシギ◀︎
まあ、価格(上代)なんて、売りたい価格に合わせて「××円の×割引」って、プライスカードを付け替えちゃえばイイからな〜(笑)。と気づいたのは、もっと後のことです。
若いときは、「え、5割引きだって!」とか見ただけで「買わなきゃ損!」と焦ってました。何割引であろうと、お金出すのは変わらないのに。10,000円の3割引きより、20,000円の5割引に惹かれてました(笑)。
但し、当時はまだアウトレットという概念も、その会場も、日本になかった時代。今はまた、セールについては異なる流れでしょう。
ただ、このアウトレットでの価格も、「アウトレット用に制作したものの値段」っていうのは、なんかビミョーです。本来、アウトレットは「型落ち」とか「サイズ限定(売れ残り)」を中心の品揃えで、だからこそ「掘り出しもんがある」ってことだったと思うのですが、、、、。
▶︎おわりに◀︎
かつて、洋服のセールでの売り上げは、そのまま店員さんのボーナスに直結する、というウワサがありました。プレスルームでのヒミツのセール、特設会場でのセールが多くは現金扱いのみだったから、そういうウワサになったのかもしれません。そういうセール会場で、お客さんたちの様子を見るというのも、マーケティングやデザイン担当セクションの人にとっては、重要な場所だったと思うんですけどね。
バーゲンセールが実施しづらいと、今後はどうなっていくんでしょう、、。
密閉と密集と密接を避けると称して、各種イベントだけでなく、対人コミュニケーションまで多く制限を受けました(今も)。コミュニケーションは、いったん阻害されると、なかなか復興しづらいのではないかと思っています。