元編集者のナゾとき☆日記

ミステリー系のTVドラマ・映画・漫画の感想や生活実感コラムをつれづれなるまま書きます。

file78「ソロ活女子」に戻ろうと思います!

Amazonプライムで「ソロ活女子のすすめ」というのを見つけました。「お、これだ、これこそ、私が求めていたものだ!」(←『孤独のグルメ』のゴローさん風に、脳内アナウンスされるイメージです)と、直感的に思いました。はい、私は60代の未亡人(←死語か?)でございます。

※下記には、成人女子むけのドラマとしての内容が含まれています。未成年には読むのを勧めない方がいいかなー、とか思っています。そこんとこ、よろしくです。

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↑TVドラマは2021年4月〜6月、テレビ東京の深夜ドラマ枠(水曜25時)で放送されたもの。近々、このシリーズ2が放送されるらしい。(C)ソロ活女子のススメ製作委員会、テレビ東京

主人公は1人暮らしのアラフォー女子。彼女の愉しみは「いろいろなアクティビティを1人でやってみて、ソロを満喫する」ことです。主演は、江口のりこさん(=今年の大河ドラマで、北条政子のライバル、亀御前を演じてる方ですね〜)。独特の雰囲気を持った女優さんです。ヒトに媚びへつらうことをしない、といって頑なではなく、しなやかに、はんなりと生きる女性そのものって感じがします。あ、そういう役柄が多いのかも。

 

昨年放送されたのは、全12話(2022年4月から、またテレビ東京の深夜ドラマ枠で放送されるようです)。エピソードは、「ひとりボーリング」「ひとりフランス料理(フルコース)」「ひとり遊園地」「ひとり立ち飲み居酒屋」「ひとり水族館&プラネタリウム」「ひとりバーベキュー」などです。最後は、昨年できたばかりの個室サウナを紹介するとともに、「サ活(サウナ活)」の醍醐味を伝えてくれていました。

今まで、カップルや親子連れや子どもだけが対象(味わえる、体験できるもの)だと思われていたジャンルに、彼女が1人で次々トライしていく姿は、とーっても愉快&痛快でさえあります。

カップルやグループだと、会話や相手への気遣いが中心になって、十分味わえないものは、確かにあります。それが、解消されていきます(昇華する、といった方が的確かもしれません)。このドラマを見ていると「ひとりでも、ここまで楽しめるんだ〜」どころか「ひとりだから、ココまで楽しめるんだー」的な、積極的励ましさえ感じます。

「ひとりでやるものじゃない(行くものじゃない)」的な先入観or既成概念or偏見も、ドラマをみているうちに、ガラガラと崩されていきます。例えば・・

「ひとりラブホ」・・彼女1人がフロントに行って好きな部屋を選び、好きなように楽しんでいます。アメニティも「普段のシャンプー、トリートメント」コーナーから選ぶっていうのも、そーか、普段と違う香りをさせて職場とか自宅とか帰ったらヤバいからか、なんてラブホ側のご配慮に気づくわけです。

 

そういえば、のエピソード2題です。(ラブホ絡み) 

昔(30年以上前の話)、知人のコピーライター氏が「昼間のラブホを有効活用できないかって相談されているんだ」って飲み屋で言ってました。そこでみんなでわいわいと「好きな部屋を選べるといいね」「ブランコとかもあると、面白い」などと、口々に勝手な意見を述べました。少しは反映されたのでしょうかね??

もう一つ、東京に大雪が降った年の話です。雪がひどくて電車が止まり、タクシーも拾えなくなった夜、先輩女子が提案して「3人でラブホに泊まろう!」ということになりました。徒歩圏内にあったラブホに行き、3人で1室が可能かと聞くと「そういう組み合わせのお客様のいらっしゃるので」とのことでした。バタンキューで眠ってしまいましたが、翌朝、チェックアウトしたらちょうど出勤途中の人々と鉢合わせする時間帯で、なんか気恥ずかしかった・・経験を、思い出しました。

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「ひとり遊園地&絶叫マシン」のエピソードも、秀逸でした。前向きに絶叫するのが正統な楽しみ方であると悟った主人公が、どんどん自分を解放していく感じになっていきます。それを見ると、私の中にあった偏見めいたもの(1人で遊園地に来る中高年なんて、子ども狙いの変態かも??)は雲散霧消していくわけです。

まあ、女性1人はいいかな〜。(なんて書くと、男女の逆差別だって言われちゃうかな)

 

「ひとりプラネタリウム」も、楽しいエピソードです。カップルだらけで、「あの人、ひとりなの? 寂しいのね(クスクス笑)」的な反応されるかもと思った(主人公も、みてる私も)けど、現実はさにあらず。

「ヒトは、(ソロ活女子のことなんて)ろくに見てもいないし、気にもしてない」と、主人公は気づくわけです。

 

そうそう、ひとり参加は「惨めに思われる」「カッコ悪い、みっともないとか思われそう」なんて、自意識過剰なんですね。と、私にも分かりました。

いいとこ、突いてきます。このドラマ。

       *         *         *

ツレが昨年8月に亡くなって、その後、怒涛のように「〜ねばならないこと」が押し寄せました。葬式・墓・親族とのやりとり・ツレの勤務先とのやりとり・銀行などの手続き・ツレの準確定申告(死後4ヶ月以内、主相続人が行うべきとされる手続き)などを、なんとか、かいくぐってきました。で、この3月、私の確定申告までたどり着き、ようやくフィナーレかなあ(笑)。

この半年ほど、疲れを意識する時間も癒す時間もなくて、ただ、暮らしています。ずーっと感情が無くて、いや感情が動くことも少なくて、ぼーっとしてます。ヒトと会話するのもちょっとめんどくさい。以前の、アクティブシニアっぽい私は、どこかへ消えました。

でも、この「ソロ活女子のススメ」をみたら、あ、そうか、自分は「ソロ活女子」に戻ればいいんだ、と思いました。「おひとりさま」は老後っぽくて、言葉に自虐感がある(偏見?)。おばちゃんたちが群れたがるのが分からん(ちょい煩わしい)私には、「ソロ活」の方が積極的自認感があって、華があって、いいやね。

 

(註)「ソロ活女子のススメ」には、原作があります(朝井真由美・著、1540円)。

 

あれこれ考えるより、行動してみます。ドラマで取り上げられてた中で、いちばん興味持ったのが「ひとりサウナ」かな。トライしてみようかな。

「面白そう」って、心が動いたときに、動いてみようかなと思う、春先の、つぶやきでございます。

 

※「ソロ活女子のススメ」は、4月から、水曜夜25時に「シリーズ2」が、テレビ東京で放送されるようです。深夜ドラマ枠だと、いわゆるシニア向けではないから、日本語版字幕がないのかもしれない(Amazonプライムでは、字幕あったけど)。

聴力衰えた私には、この辺が気がかりです。年取ると、若い頃には想像もつかなかった困難がありまーす。