元編集者のナゾとき☆日記

ミステリー系のTVドラマ・映画・漫画の感想や生活実感コラムをつれづれなるまま書きます。

file 45「失敗談」を、生活のスパイス(クスリ)にして♪

人生にクスリは必需品。クスリと笑うのも、クスリ。になりますかね。”職業人生ただ今、途中下車中”の私の「人生初めて」物語でございます。

 

●初ピュー、の顛末●

数年前、自宅トイレに温水洗浄便座をつけました。なかなか快適です。そう、「ウォッシュレット」とか「シャワートイレ」というのは登録商標名・固有名詞なので、新聞・雑誌・書籍などに載せる場合は、必ず一般名にします。登録商標名のほうが有名で、一般名が「なにそれ?」と思われることになっても、です。

さて、快適さを提供してくれる温水洗浄便座ですが、初めて使うときは、イロイロとまどった方も多いのではないでしょうか。

私が人生初めて、温水洗浄便座に出会ったのは、小学校高学年の頃です。その日、私は母と一緒に、母のお友だちの家でホームパーティに呼ばれていました。

ご飯もいっぱいいただいて、さて帰る間際に「トイレに行っておいで」と母に言われたわけです。個室に入って温水洗浄便座に座り、使ってみました。おっ。声なき声が出ます。正直、びっくりしました。でも・・

止め方が分からなかったのです。どうしようと思った私は、そこで立ち上がってしまいました。それも”噴水”が発出される方向に。

わずか10秒足らずで、スカートのど真ん中あたりがびしょびしょになりました。止めるスイッチを見つけたときにはすでに、まるでおもらしをしてしまったかのような立派なシミができておりました。

帰る道すがら、歩いていても恥ずかしい。そこで私は一緒にいた友だちに頼みました。歩いている間中、「どうしたの?」と訊いてもらえないか、と。

「A子、いったいどうしたの?」「あのね、トイレで水がかかってしまったのよ」

「A子、いったいどうしたの?」「あのね‥」

これを、大声で、何度も何度も繰り返しました。通りすがる人たちが、誰も気にしてないかもしれないのにね。大声でしゃべったために、自宅に着いたときはノドはカラカラになりました。

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●SFXはステキ!の巻●

媒体(雑誌など)ができるまで、編集者は企画を練り、制作に入り、最後は担当ページの内容確認をします。

監修者や制作スタッフ、校正者などの間に立って内容を調整し、修正の反映をするまでが仕事。「関係各所へのハブ空港」的なイメージを持ってもらうといいかもしれません。(媒体により、作業の進め方なども違うとは思いますが)

 

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でね、細かい文字修正まで、目配りしなくちゃいけないわけです。本文は、結構みんなよく読むのです。けれど、本文より大きな文字の見出しとかが、意外と、盲点なのです。

あるとき、映画評のコラムで「 SFXがステキ!」という見出しがありました。でも、その「F」が、最終段階で「E」になっていることに、20代の私も校正者も30代の編集長も、だーれも気づかなかったのです。

 

雑誌が世に出たあと、私は編集長よりもっと上の方々に呼び出され、みっちり叱られました。人生初めて、始末書を書く羽目になった出来事です。

一字の違いは、大違い。・・・・以来、肝に銘じております。

 

◆マメ情報◆

商品名(登録商標)と一般名の「お名前クイズ」は、いかがでしょう。

1・「宅急便」の一般名は?     

2・「セロテープ」の一般名は?

3・「ホッチキス」の一般名は?   

4・「ポリバケツ」の一般名は?

5・「タッパ(ウエア)」の一般名は?

 

1・宅配便 2・セロハンテープ 3・ステープラー 4・ポリエチレン製のバケツ 5・密閉容器

 

 ※幼い頃、「名犬ラッシー」というTV番組が大好きでした。賢い犬と少年の物語でした。そのドラマの印象があまりにも強かったので、コリー犬を見ると、つい今でも「あ、ラッシーだ」と思ってしまう自分がいます。固有名詞と一般名の区分は難しいー、と今でも思います(笑)。

 

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