元編集者のナゾとき☆日記

ミステリー系のTVドラマ・映画・漫画の感想や生活実感コラムをつれづれなるまま書きます。

file72。「ソーシキ代」って、必ずしもTVCM通りじゃないよ?

 

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昨年ツレが亡くなり、初めて喪主なるものを務めました。60代のおばちゃんです。

そんな経験があるせいか、「最近、生命保険とか医療保険とか、葬儀会社のコマーシャルが目立つ」ように感じます。

これは、単に、直近で経験したことを取り上げてるから、印象に残っただけ? あるいは、時節柄(=新型コロナが蔓延る現状で)、企業活動全般が元気ないため、今まで見慣れた大企業さんとは違う業種の広告主(CMの提供先)が目立つのか? と悩みつつ、

・・・・・・・

それらの業種のCMで、「ソーシキ代」って言葉が気になりました。

それを話題にするのは、世間的にタブー視されてる感じがするけど、「関係ないや」って思ってるところにいきなり降ってくるのが、そーゆーモノなので、少し知っておいてねっ。とおもたので、書きます。

 

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▶︎ソーシキ代って、どこからどこまで?◀︎

じゃあ、ソーシキ代っていくらくらい?? って思いません?

自分で経験した範囲で言うと、やっぱり「いろいろ」なんですよ。

ツレを見送るのに際し、私が選んだのは「家族葬」で「無宗教葬」です。お通夜もナシです。葬儀の参列者は私ども家族とツレの親族のみの10人足らず。会食はせず(軽食と返礼品は用意しました)、ひっそりと見送りました。それくらいのものでも、葬儀会社さんに50万円近く払っています。

ちなみに、葬儀会社さんの推奨する[基本セット(その内容・品目などは、葬儀会社さんによって、微妙にアイテムが異なります)]の中に、必要なものは確かに入っていると思います。が、その[基本]アイテムを少しランクアップさせたい、オプションもつけたいとか思うと、お支払い額もイロイロ上積みされてしまうわけです。

私は、棺のランクを上げたい、葬儀の前にお化粧して綺麗にしてあげたい(闘病生活でやつれていたから)、骨壷を入れるハコの覆いは少しランクを上げたい・・といった要望を出しました。最後の見送りだからなー、とつい思うわけです。顧客(遺族、喪主)の心理をよく知っている葬儀会社さんの作戦ですな。

 

もう一つ。私にとって、驚異だったことがあります。

それは、「ソーシキ代」って、葬儀会社さんに支払うお金だけじゃすまないっ!ってことです(註・参照)。いや、私が「ソーシキ代」の定義を間違えていたっていうことなのかもしれないですけどね。

葬儀会社さんは、確かに、いろんなことをやってくれます。段取りも組んでくれます。けれど、斎場は所有していません。だから、葬儀前日や葬儀当日の会場の使用料、火葬の費用(例.「火葬費 最上等」などと書いてあります。すごいネーミングですよね)、火葬を待つ間に参列者にお出しするお茶菓子の費用などは、別のところにお支払いする必要があります。しかも現金です。うちの場合は、こちらの費用が20万円以上かかりました。

 

註)後で調べたら、火葬関連費用を含めた[基本セット]で見積もりを出している葬儀会社さんもあることがわかりました。

 

▶︎ソーシキ代などのお支払い方法など◀︎

ツレが亡くなった時点で、私はツレの銀行口座を、全部は把握しきれていませんでした。だから、当然、ソーシキ代などのお支払いは、私の口座からいったん捻出する覚悟を決めました。

葬儀会社さんには、私はクレカで支払いました。毎月の限度額を超えていた金額だったので、事前にクレカの会社に連絡をし、限度額を引き上げておく手続きが必要でした。(ちょいメンドー)

「ソーシキ代」を、葬儀関連(葬儀以降の)費用も含むと考えたら、「お墓の購入費」もそれに当たります。私はツレの葬儀後、10箇所以上のお墓のパンフレットを取り寄せ、そのうち4件見学をして、ようやく決めたのは、月命日を2回超えた頃でした。

四十九日の供養もパスしていたから、探す時間があったとも言えます。

(ツレは、「代々のお墓」を持っていない、次男でした)

 

お墓は、墓誌銘に名前と命日を刻んでもらうサービスをつけた合祀の墓にしました。

骨壷を持参して納骨するのにも、費用がかかるのです。それでも20万円弱。

(墓前で読経していただくと、もっと費用がかかります)

 

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↑豊島区が「死亡届」を出した家族に配布する資料。戸籍課の横に相談員がいて、相談に乗ってくれるみたいでした。各種手続きや必要書類がおおよそわかります。

見栄を張らずに、今の実情に合わせた、分相応の、葬儀とお墓。

そう決めたら、すごく楽になりました。まあ、喪主になった私が、仕事の現役を引退していたっていうのもあるし、昨今のコロナ禍では大勢が集まる葬式(一般葬)はやらない方が良いかも(注・死亡診断書を書いてくれた医者もそうアドバイスしてくれた)、と判断しましたし。

「任せるよ」と言ってくれる方達(親族、家族)だったので、自分で考えて動けたのは幸位でした。

でも・・・私が亡くなったときは、もっと子どもたちが手続きが楽なように考えよう。

と決意しました。(口座やクレカを減らす、公的年金個人年金や生命保険のこともメモしておくナドナド)。ヒトひとりが亡くなってみると、どんだけ社会制度が守ってくれてたんかということも、実感します。。。。

ツレの場合、緊急入院で集中治療室に入る前からほとんど話ができなかったし、闘病中にソーシキのことなんて聞けないし(聞くつもりもなかったけど)、あれこれ即決しなくてはいけないのが、かなり辛かったです。気力も体力も、かなり使うので、70代80代まして90代での出来事だったら、自分にはこなせなかった・・かもしれません。

 

追記0309

「ソーシキ」は、やってもやらなくても、法的に咎められることはないようです。直送式と言って、ソーシキを行わず、すぐ火葬する(ただし、死後24時間は火葬してはいけないらしい)ことも可能です。

「ソーシキ」は、亡くなって数日後に行われます(大抵の場合)が、火葬場(西条)に支払うお金は「現金、当日払い」です。葬儀会社への支払いは、クレジットカード払いも可能です(私は、自分のクレカで支払いました)。祝儀不祝儀の現場というのは、誰も値切ったり交渉したりしないのが商慣習なのかなと思いますが、事前に見積もりもらって、きちんと把握しておいた方がいいです。うちの場合、当初の見積もりでは葬儀(お別れ会)に立ち会うスタッフは「ディレクターともう1人」になっていたはずなのに、当日は、なぜか、えらく若い新人っぽい人まで加わって、スタッフ3人となっていました。

故人の銀行口座などは、死亡診断書や住民票、戸籍謄本(生まれてから亡くなるまでのものを総て揃える)など必要書類を揃えなければ、口座解約はできません。一つの銀行で解約したからといって、他の口座もそのまま解約できるわけではありません。銀行によって解約に必要な書類が違っています。解約すると、全ての取引(入金も出金も、自動引き落としも)ができなくなるので、公共料金の支払いなどには注意が必要です。

相当めんどくさいです。体力も気力も、相当、削がれます。気をつけて。