▷日常生活の中で浮かぶ、由なきことを、
サ行のキイワードに言寄せて、綴ります◁
「シ」ンコク(申告)
すみません、「深刻」ではなく「申告」です。それも、確定申告。
例年に比べると、税務署が空いていました。受付期間が長くなったからというより、対面で申告する人が減っているようです。うーむ。第一びっくりです。
今年は、4月15日まで受付けてくれています。
ふだん確定申告に縁がないと思う人でも、2020年はいろいろあるみたいです。
たとえば、「コロナの影響で、コンサート中止になり、チケット払戻しをしなかった」なら、寄附金控除の対象になる可能性があるとか。対象のイベントかどうかは、その主催者のHPなどで確認を。税務署に申告する場合は、必要な書面があるようです。
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本来、給与所得者で、勤務先で年末調整してもらっている私などは、確定申告にご縁のない人間。ですが、2020年は医療費の自己負担分が多かったのです。入院1件(手術含む)あったし、家族の分も合わせたら絶対10万円は越すと見込んで、作業開始。
でも、領収書集め+分類+計算は、正直言って、そこそこシチめんどくさく、なかなか一気には片付かない、細かい作業の連続でした。・・ふぅ。
以下は、その顛末記でございます。
確定申告の道
作業1/病院で発行された領収書、処方箋薬局でもらった領収書、あるいは勤務先の健康保険組合からもらった医療費通知でもよい(←この書面は、手元に配布されるのが遅いのが、欠点)ので、それらを集め、ヒト別、月別に並べる。
それらを、A4判のウラ紙(ミスプリントの紙など)貼っていく。大判の領収書だと、少しずつずらしながら貼り合わせてみたが、A4の紙に4枚くらいしか貼れない。
註)予防接種の費用、自己判断でのpcr検査費用は、「医療費控除の対象外」だそうです。
作業2/遠方の病院に通った場合は、往復の交通旅費(公共交通機関)も計算する。
作業3/医療費の対象者ごとに区分し、さらに医療機関・薬局ごとに区分して、計算し、「明細書(明細表?)」を作成する。
そして、ようやく、次のステップ(脳内妄想)の時間・・・。
目安をつける1/収入(所得)分で源泉されている「所得税」を書き出す。確定申告で「戻ってくるお金」は、源泉徴収された所得税の合計金額を上回ることはない。
目安をつける2/「戻ってくるお金」は、さほどではないとしても、確定申告によって算定された「所得」について、住民税が考慮される。確定申告は、戻ってくるお金だけでなく、住民税に影響するほうが重要かもしれない。
なーんて考えながら、税務署に行きました。※1
「確定申告書」の「作成」を選び、みっちり指導されながら書面を作成します。
係員の人は、私が持参した書類をひとしきり確認した後、おもむろに「スマホをお持ちですか?」と言います。
なんと、自分のスマホで、確定申告できるんですねー! はぁ。第二びっくり。
でも、スマホだと画面が小さくて、何度も数字記入をミスしては、やり直しの繰り返し。意外と、係員の方が親切で(単に、私が「放っておけないアホ」だったからかもしれないが)、途中からは専属状態になり、なんとか記入を終えました。
でね。書類提出しようとしたですよ。そうしたら、、、
「源泉徴収票などは提出不要です。医療費控除の明細書だけ、提出してください」とのこと。この日、3度目のびっくりです。はぁ。
自己責任は拡大化?
医療費控除の場合、最近は、領収書の提出は不要になりました。だから、税務署に持参したのは、医療費の支出の概要がわかる「明細書」と、所得の詳細がわかる「源泉徴収票」です。私の場合は、原稿料などの「雑所得」「一時所得」もありました。
それらがみんな提出不要だとしたら、、、、
今日やったことを自宅でやるとき、本物の書類がなくてもできるってこと?
仮に計算ミスか記入ミスして、それが後日発見されたら、それは(過失であっても)故意かと疑われるのかな。内容によるのかな。考えすぎかな。
自己責任ってやつが、巨大化していく感じで、怖い。
「個人責任」とか言って、個人に責任取らせたがる傾向が増してるように感じます。
「これは誰がやったの?」って、スケープゴート探しする風潮が強くなってる気もする。
なーんて、シンコク(申告)にいって、シンコク(深刻)に考えちゃいました(笑)。
※1 税務署に行かずに、自宅でスマホやpcから確定申告もできます(国税庁のホームページで確認を)。