元編集者のナゾとき☆日記

ミステリー系のTVドラマ・映画・漫画の感想や生活実感コラムをつれづれなるまま書きます。

「刑事モース」case5.腐縁のフィナーレ(※1)

【推し!ミステリ】第五回

 目線、お行儀から、感じ取る!

 

 Case4はこちら

oshi-mystery.hatenablog.com

 

 

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 © Mammoth Screen Ltd 2012 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.(BS11より)

 

ちょっとご無沙汰してしまいました。

「刑事モース」は、題名も主人公の演技も

思わせぶりなことが多いので、何度見ても、

考え始めると止まらなくなり。。。。

 

なんで、ここでこう来るの? と叫びたくなる

展開が、今回も続きます。

 

case5では、事件関係者だけでなく、

モースや、その直属上司サーズディ警部補まで、

過去のしがらみ、因縁、家族や家庭に対して

ひとつの転機?決別?があります。

 

全部が全部「腐れ縁」とまではいわないけれど、

少なくとも犯人にとっては精算したいものがあった、

と申し上げておきます。

 

第一の事件は、疑惑の「事故」

 

発端となる事件は、

モースたちが昇任試験を受ける数日前に起こります。

 

その日、遅くまでサービス残業してたモースが

まさに帰ろうとしていたとき、電話が鳴ります。

一瞬、ためらうけど、結局、

モースは受話器をとってしまいます。

 

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(このへん、いかにも「職務に誠実でありながら

少々、要領のよくない」モースらしいシーンです)

 

それは、ストレンジ巡査から

「交通事故」の第一報でした。

 

やむなく現場急行したモースは、

「交通事故を装って、相手を死なせたのでは?」

という疑惑にかられます。

 

死因に納得できないモースは、調べ始めて・・

 

夜の「交通事故」で亡くなったと思われた男は、

勤務先の大学の用地変換に反対するグループの

中心人物でした。

しかも、その公共事業の推進の裏には、

役人の接待(最近日本でも聞いたような??)があり、

マフィアっぽい組織の関与も疑われ・・・・

 

思索に集中するときは

 

そうこうするうちに、第二の殺人も起きます。

(モースが「第一の殺人と同一犯だ」と言ってますが)

動機がよく分からず、捜査は混沌とします。

 

いや、モースの脳細胞は、おそらく、

その間も、目まぐるしく動いて、

推理の筋道を探しているようで・・

 

モースは立っているとき、しばしば

スーツの上着の裾を後ろに向けて

ポケットに手をつっこんで、

考えを巡らしているように見えます。

 

このポーズは、日本で言うと

ちょっとお行儀悪い印象もあります(※2)が、

(私は「転びそうな時に危ないから手は出しとけ」

って、よく親に言われてましたー)

モースの場合は「手の内は見せないぞ」って表現

なのでしょう。

 

 

 

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あ、あとね、

彼は考え込む時、右耳を触ります。

伏し目がちになり、自分の思索に集中してる感じです。

 

あまり人と目を合わさないのは、

 心理学的には、内気な人・他人の思考を拒む姿勢

という説も。

 

さて。  

犯人候補は・・・

 

サーズディ警部補と昔、かなりの確執があった

マフィアの男(今は引退していると語っている)、

ナイトクラブを運営するその愛人、

その愛人に横恋慕する息子、

死んだ男性の別宅を無断で接待に使った学寮長、

学寮長に接待されてた市議会メンバーの男、

死んだ男性の妻だが心はよそ向きしてる女性、

死んだ男の同僚で親しげだが思惑ありげな男、

 

と、誰が犯人でもおかしくない(笑)。

 

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途中、殺人事件を追いかけているのか、

汚職事件を追いかけているのか、

コンランするかもしれませんよー。

 

おわりに

モースの正義感や信念は

揺るぎないもので、捜査にまっしぐらなんですけどね。

 

合間に、

昇任試験のこと、

モースの実家の異変、家族とのかかわり、

サーズディ警部補からの警告、

警部補の娘ジョアンとの約束などが

絡みに絡んできます。

 

終わり近くに、

サーズディ警部補は、危機一髪!

モースも危うし!

 

フィナーレ、ほんとに怖いです。

 

女は怖いです。

 

自分も一応、女ですけど。

ハズレにいる私は、ど真ん中にいる女の人が怖い。

 

 NEXT:case6

oshi-mystery.hatenablog.com

 

※1 原題 home
 「刑事モース」シリーズが英国でテレビ放映されたのは、2012年のテスト版から。すでに「シーズン7(各4〜6本のエピソードで1シーズンの括り)」まで、合計30本以上が制作・公開済み。
日本では、過去にWOWOWNHK  BSプレミアムが一部を放送し、現在(2021年3月)はAmazonプレミアムで「シリーズ1(case9まで)」、U-NEXTで「シリーズ3(case 10以降?」を扱っています。
 
このブログでは、Amazonプレミアムでの区分と邦題で記載しています。
各メディアによって邦題や「シリーズ」区分が異なる可能性があります。
視聴する前に確認を。
 
※2  「ポケットに手を突っ込むポーズ」は、今では「お行儀が悪い」ではなく、かっこいい男性がよくやるキメポーズあるいは正しいポーズのひとつと言えそうです。日本の刑事ドラマ「相棒」の神戸(かんべ)さんも、このポーズをよくやっていたのに最近、気づきました。また、日本の伝統芸能である能のお舞台でも、後見(こうけん)と呼ばれる役の人が袴に手を入れ、正座してシテ役の後ろに控えていらっしゃいます。「お行儀が悪い」は訂正します。